SNSや掲示板の投稿を消したいときは、先に画面とURLを保存してください。削除を急ぐと、投稿者の特定や損害賠償に使う資料が足りなくなることがあります。千葉県弁護士会所属の弁護士坂口靖が、投稿ごとに削除の可否と進め方を確認します。
投稿を消す前に、まず保存してほしいもの
投稿を見た直後は、早く消したいと感じるはずです。
ただし、投稿が削除されると、後から内容を確認しにくくなります。投稿者を特定したい場合や、損害賠償を考えている場合には、削除前の保存が足りているかが問題になります。
まず確認するのは、次の4点です。
- 投稿のURLとスレッド全体
- 投稿日時、投稿者名、アカウント名が分かる画面
- 検索結果や転載・拡散の状況
- 仕事や取引先、家族への影響のメモ
相手に直接連絡したり、コメント欄で反論したりすると、投稿が消える場合や、やり取りがさらに拡散される場合があります。反論より先に、保存を優先してください。
誹謗中傷やネットトラブル全体の対応は、千葉で誹謗中傷・ネットトラブルにお困りの方へのページでも説明しています。
削除を決めるのは誰か、どう進めるか
任意の削除依頼では、サイト運営者やプラットフォーム事業者が判断します。裁判手続を使う場合は、裁判所が判断します。
弁護士が整理するのは、どの権利侵害を主張できるか、どの方法が現実的かという点です。
削除フォーム・運営者への連絡
多くのSNSや掲示板には、権利侵害を申告するフォームがあります。まず、この方法で対応できるかを確認します。
送信防止措置を求める
プロバイダ等に対し、名誉毀損やプライバシー侵害など、どの権利がどう侵害されているかを具体的に示して削除を求めます。
裁判手続の検討
任意の対応で削除されない場合、事案によっては裁判所の手続を使います。時間と費用がかかる点は、先に確認します。
削除と発信者情報開示、どちらを先にするか
投稿を消すことだけが目的なら、削除を優先することがあります。
投稿者を特定して損害賠償を求めたい場合は、削除の前に証拠と発信者情報開示請求の見通しを確認した方がよいと考えます。
私は、投稿者への請求まで考えている段階では、削除より証拠保存を先にすべきだと考えます。投稿が消えると、その後の手続に必要な資料を確認しにくくなるためです。
投稿者を特定する方法は発信者情報開示請求のページ、特定後の請求は損害賠償請求・謝罪要求のページで説明しています。
削除できるとは限らない投稿もあります
批判的な意見や感想は、不快であっても削除できるとは限りません。名誉毀損やプライバシー侵害など、どの権利がどう侵害されているかを具体的に示す必要があります。
弁護士が対応しても、すぐに消えるとは限りません。運営者が応じない場合や、裁判手続が必要になる場合もあります。
媒体によって、申請方法も判断も変わります
Google口コミはGoogle口コミの削除・対応、X・旧TwitterはX・旧Twitterの誹謗中傷、InstagramのなりすましはInstagramの誹謗中傷・なりすまし、爆サイ・5ちゃんねるは爆サイ・5ちゃんねるの削除・開示のページで扱っています。
会社や店舗への口コミは会社・店舗への誹謗中傷のページも参考にしてください。
相談前に準備するもの
投稿のURL、画面、被害状況のメモがあると、見通しを確認しやすくなります。すべてがそろっていなくても相談できます。
弁護士坂口靖の経歴は弁護士紹介、相談の流れはご相談から解決までの流れ、費用は弁護士費用のページで確認できます。事務所全体の案内はトップページからご覧いただけます。
削除を急ぐ前に、投稿の内容と目的を整理してください
投稿を消すだけなのか、投稿者への請求まで考えるのかで、進め方は変わります。削除申請を出す前に、何を残し、どこまで求めるかを確認します。
よくある質問
投稿は必ず削除できますか?
必ず消せるとは限りません。投稿内容や掲載先、証拠の有無によって判断が変わります。
削除依頼の前に何をすればよいですか?
URLとスクリーンショットを保存してください。投稿日時、投稿者名、前後のやり取りも判断材料になります。
削除と投稿者の特定、どちらを先にすべきですか?
投稿を消すことだけが目的なら、削除を優先することがあります。投稿者への請求も考えているなら、証拠保存を先にした方がよいと考えます。
自分で削除依頼をしても大丈夫ですか?
対応できる場合もあります。ただし、投稿者特定や損害賠償も考えているなら、削除前に手続の順番を確認した方がよいです。
会社や店舗への口コミも削除請求できますか?
削除を求められることはあります。ただし、批判的な意見のすべてが削除対象になるわけではありません。


